グランデュオ渋谷３

本計画地は、渋谷駅近くの高層ビルに囲まれた位置にあります。法的制限により建物高さは6層までしか計画できず、周囲のスケール感に埋もれてしまうことが懸念されました。そのため、建物は各階でランダムに壁を突き出す構成とし、都市に対して自律した輪郭を与えました。突き出した壁の上部にはバルコニーを設け、そこに植栽を取り入れることで、建物に立体感と奥行きを加えると同時に、街並みにも緑の潤いを与えました。高さという制約を受け入れながらも、都市と呼応し、視覚的にも記憶に残る建築を目指しました。

高さ制限により周囲の高層建築に比べて小さなスケールとなります。そこで、各階の壁面をランダムに張り出すことで、視覚的な主張とリズムを与えました。都市空間の中で自律した輪郭を描くことで、建物自体が街の風景として認識されることを意図しています。

張り出した壁面の上部にバルコニーを設け、そこに植栽を施すことで、建物に奥行きと表情を与えています。また、都市に緑の気配を取り入れることで高密度な都市空間において、自然との触れ合いを感じられるような「やわらかな環境」を建築的に表現しました。

外壁は深みのあるグレーで統一し、あえて無彩色とすることで、各階のバルコニーに施した植栽の緑が際立つよう計画しました。視認性とデザイン性を両立させた外観構成としています。